筆者が考えるFXパソコンの最低性能はWindows OS、約2.8GHz以上の2コアCPU、4GBのメモリ、1366×768以上の画面解像度、高速なインターネット環境です。
この動作環境は、様々なFX業者の中でも最も高い推奨環境であるDMM FXと外為ジャパンFXにあわせています。
これを上回る性能を持つパソコンを用意することで、どの取引業者を利用しても問題なく取引できまず。もちろん、他のFX業者はもう少しグレードの低い環境を利用しても大丈夫です。
各FX業者の推奨動作環境を下回る場合、取引画面の表示遅延や、CPUの過熱によるフリーズが生じる場合があります。もし、現在既に取引のある業者があれば、提供するツールの動作環境を調べてみることをオススメします。
証券会社やFX業者が提供するアプリは、Windows OS上でしか動作しないアプリケーションも存在しています。もしあなたが初めてパソコンを利用するなら、Windowsが適していることも考え、以下はWindows前提で話を進めます。
快適なFXを実現するための推奨動作環境
様々な業者を不自由なく利用できるスペック
冒頭のWindows OS、約2.8GHz以上の4コアCPU、2GBのメモリ、1366×768以上の画面解像度、高速なインターネット環境という推奨動作環境は、様々なFX業者・証券会社の動作環境を参照し、最も高いスペックにあわせた環境です。
以下の表は各FX業者で利用する取引ツールの推奨動作環境(or 最低動作環境)を抜粋したものです。
取引業者 | 取引ツール名 | CPU | メモリ |
---|---|---|---|
DMM FX 外為ジャパン | DMM FX PLUS 外為ジャパン PLUS | Intel Core 2 Duo 2.93GHz以上 | 2GB |
DMM FX 外為ジャパン | DMM FX STANDARD 外為ジャパン FX Pro | Intel Core 2 Duo 1.4GHz以上 | 2GB |
外為どっとコム | Webブラウザ版 | 1GHz | 2GB |
SBI FXトレード | リッチクライアント | Intel Core 2 Duo 2.00GHz | 2GB |
SBI FXトレード | Webブラウザ版 | Pentium4 3.00GHz 相当以上 | 1GB |
GMOクリック証券 | Webブラウザ版 | 1GHz | 2GB |
YJFX | Desktop Cymo | Intel Core 2 Duo以上 | 1GB |
楽天証券 | MARKET SPEED FX | 3.0GHz以上 | 2GB |
楽天証券 | 楽天 FX-WEB | Windows 2.33GHz以上 Mac Intel Core Duo 1.83GHz | Windows 128MB Mac 256MB |
最も高い推奨動作環境を求めるのは、DMM FX(外為ジャパン)が提供するDMM FX(外為ジャパン)PLUSで、様々な情報を同一画面に表示するために、どうしても多くの処理が必要になるためと考えられます。
以上より、DMM FX(外為ジャパン)PLUSにあわせれば良いと考え、冒頭の動作環境をご紹介しています。
DMM FX(外為ジャパン)PLUSを除けば、CPUはおおよそ、1.0~1.4GHz以上ならば要求動作環境を越えます。
DMM FX(外為ジャパン)以外のユーザーなら、Windows OS、約1.4GHz以上の2コアCPU、2GBのメモリ、1366×768以上の画面解像度、高速なインターネット環境ならば、最低限FXはできるはずです。
余談:MT4の動作環境
参考程度にMT4(自動取引ツール)の動作環境も掲載しておきます。
取引業者 | CPU | メモリ |
---|---|---|
MT4システム動作環境 | 外為ファイネスト | 1.2GHz以上 推奨:2GHz以上 | 1GB以上 推奨:2GB以上 |
MT4の使い方 | OANDA FX Lab-education | 1GHz以上 推奨:2GHz以上 | 512MB以上 推奨:1GB以上 |
具体的な性能は、各業者の取引環境をチェックしよう
実際のところ、取引環境のスペックは、あなたがお使いのFX業者に依存しますので、必ずしもDMM FXの環境に合わせなくても大丈夫です。
例えば、GMOクリック証券をお使いならば、CPU 1GHz以上、メモリ 2GB以上のパソコンを用意すれば最低環境を満たします。
その程度のスペックならば、現在市販のパソコンの大半は満たしています。
DMM FX・外為ジャパン
SBI FXトレード
楽天FX(楽天証券)
FXに最適なパソコンを選定するために
パソコンの性能に関する基本的な用語は下記をご覧ください。
OSは?
Windowsをオススメします。
取引を行うためには、インターネット接続が必要ですので、Windows XPなどの古いパソコンは利用できません。
現在主流のWindows 7はすでにメインストリームサポートを終えているため、中古で買う場合もWindows 8以降(8.1含む)が良いです。
Mac OSは、対応していないソフトがあるなど、FXをやる上でのデメリットになる可能性があります。
CPUスペックは?
CPUは一般的に、Hzで示されるクロック周波数とコア数がともに多いほど優秀です。
CPU速度が遅い場合、チャート画面の描画遅延などが生じる可能性があります。
スキャルピングのように、短時間取引したい場合には、CPU速度にはこだわったほうが良いです。
最低でも2GHzは欲しいです。
また、CeleronやPentiumなどの廉価版CPUは、性能が低いため、選択肢からはずしたほうが良いと思います。
メモリ容量は?
メモリは数値が多いほど優秀です。
FX以外にもウェブブラウジングなどを行う事を考えると、最低でも4GBは欲しいところです。
HDD/SSD容量は?
FXにおいて取引そのものでHDDやSSDに何かを保存することはありませんので、HDD/SSD容量は特に気にする必要がありません。
しかし、あなたが写真撮影の趣味を持っていたり、友達や家族の動画撮影が好きだったりするならば、容量が多めのもの(例えば1TB)を選んでください。
特に動画は短いものでも大きな容量を使いますので、容量にこだわったほうが良いです。
FX業者の推奨環境に出てこないが、こだわったほうが良い性能
ビデオボードと拡張スロットと電源
マルチディスプレイ環境でFX取引を行うならば、拡張スロットへグラフィックボードの増設が必要です。
FXトレーダーが4枚も5枚も液晶モニターを利用できるのは、マルチモニター環境構築に適したグラフィックボードを増設しているからです。
グラフィックボードを増設するには、拡張スロットの形とケースの大きさ、そして電源容量を考慮する必要があります。
映像入出力にまつわるインターフェース
マルチディスプレイ環境を実現するなら、マザーボードとグラフィックボードのコネクタ(インターフェース)の数も重要です。
画面出力に関わるコネクタには以下のような物があります。
- VGA(D-Sub15ピン)
- DVI-I/DVI-D(DVI-D24ピン)
- HDMI
- DisplayPort
あとはこれらの入力に対応するモニターを用意し、それぞれを接続すればマルチディスプレイ環境は完成です。
あまり気にしなくて良い性能
FXの取引ツールに良く使われる技術(ソフトウェア)
Adobe Flash Player、.NET FrameworkやMicrosoft Silverlightは取引ツールの母体としてよく利用されており、取引前にパソコンにインストールする場合があります。
当然ながら、これらソフトウェアの動作環境以上のパソコンでなければいけないのですが、2018年現在で発売されているパソコンはおおよそ、これらソフトウェアの必要動作環境よりもはるかに高性能であることが多いので、あまり気にする必要はありません。
デスクトップパソコンなら、動作性能を満たす!
Windows OS、約2.8GHz以上の4コアCPU、4GBのメモリ、1366×768以上の画面解像度、高速なインターネット環境を満たすパソコンは、特にデスクトップパソコン(液晶一体型を除く)であれば容易に入手できます。
一方、ノートパソコンや液晶一体型は、これより性能が劣るものが多いため、高価なハイエンドモデルかそもそも選択できないです。
据え置きになるものの、デスクトップパソコンを用意するのが良いと思います。
まとめ
- FXパソコンに必要な性能はWindows OS、約2.8GHz以上の2コアCPU、4GBのメモリ、1366×768以上の画面解像度、高速なインターネット環境を推奨
- 実際には、FX業者ごとに提供する取引ツールの動作環境が異なる。あなたが使っている(使ってみたい)業者の取引ツールの動作環境を調べてみよう
- より性能が高いパソコンを選ぶならデスクトップを。デスクトップパソコンなら、マルチディスプレイも実現しやすい
ここまで挙げてきた性能を満たすパソコンは、デスクトップパソコンなら、容易に入手できます。
ノートパソコンで選ぼうとすると、(ノートパソコンでやる必要がないほどに)無理な構成になる可能性がありますので、できればデスクトップパソコンを選ぶことをオススメします。
もしも選択に困ったら
選択に困ったら、パソコン工房のトレーディングモデルのように、最初からデイトレを目的としたモデルを買えば良いです。
コメント