※ここで紹介するモデルは2017年3月現在販売されていません。パソコン工房の多画面モデルかドスパラのRaytrek MDシリーズを選ぶことをオススメします。
マウスコンピューターが販売する、マルチディスプレイ対応モデルについて紹介します。本機は、販売サイトにて「金融トレーディングにオススメ」との触れ込みがある、FX・株用途が意識されているモデルの1つです。
グラフィックカードを利用することで、最大6枚までのマルチディスプレイ環境構築が可能になっています。
グラフィックカードそのものは、映像出力に特化しているため、3Dで展開される最新PCゲーム用途にはあまり向いていません。
その代わり、日常的な利用においては十分すぎる性能を持っています。
マウスコンピューターはBTOメーカーですので、本機をもとにカスタマイズが可能です。
もし、カスタマイズが難しければ、サポート以外の項目は変更無しに購入されても良いと思います。
その場合は標準パッケージでの購入が可能です。
はじめに
FX用途のパソコンを購入する際、もっとも選びやすいのが「このパソコンはFX用途に特化しています」との触れ込みがあるパソコンだと思います。
あまり数はありませんが、一部のBTOメーカーはそのようなFX専用パソコンを販売しています。
FX専用だから、FX以外は何も出来ない、わけではありません。
逆に、FX用途との触れ込みが無いとFXは出来ない、わけでもありません。
もともと取引可能な、高い性能を持つパソコンの一部をFX向きにカスタマイズして販売している、のが正解です。
以下では、その一例を紹介してみます。
マウスコンピューターマルチディスプレイ対応モデル
最大6画面の情報処理監視システム用に販売されている、マウスコンピューターマルチディスプレイ対応モデル「MDV-QZ7510BV5-HeXa」は、FXや株取引きなどのトレーディングに適したモデルの1つです。
販売サイトにもそのような記述がありますね。
金融トレーディングや広告サイネージ環境におすすめします。
マウスコンピューター|マルチディスプレイ対応モデル
本機は、必ずしもFX・株取引き用途の専用モデルではなく、最大6枚のマルチディスプレイ環境が構築できることが売りのデスクトップパソコンです。
用途は購入者次第ですので、トレーディングはもちろん、多画面でのPCゲームなど、自由な使い方が可能です。
購入時点で6枚マルチディスプレイ可能なグラフィックカードが実装されていているため、あなたが購入後にわざわざカスタマイズする手間が省けています。
機器同士の相性不良を心配する必要もありません。
設置する液晶ディスプレイを集めて接続するだけです。
記事執筆時点(2016年4月16日)で、CPUやストレージなどの性能が異なる2種類のモデルが販売されています。
どちらを選ぶかは用途と予算次第でしょうか。
Core i5モデル(MDV-QZ7510BV5-HeXa)
2種類のうち、より安価なのはCore i5モデルです。
OS | Windows 8.1 or 7(※1) |
CPU | Core i5-4590(3.3GHz) |
メモリ | 8GB |
HDD/SSD | 500GB |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
グラフィックカード | NVIDIA NVS 510 / 2GB |
※1 Windows 10への無償アップグレード対象。
購入時にWindows 10は選択できないが、購入後利用者自身がアップグレードを選択することでWindows 10を利用可能。
その際に、サポートサービスを受けることも可能。
このモデルだけでも、かなり多くのことが出来ます。
- 金融トレーディング(FX・株)
- MSオフィス(Word・Excelなど)の利用
- Youtubeなどの動画試聴
- DVDを観たり焼いたり
- その他、最新のPCゲームなどを除く日常利用はおおよそ可能
基本的な性能について
デスクトップパソコンとして、標準的もしくはやや優れたスペックを持っています。
金融トレーディング以外の使い道が無いのであれば、この性能でも十分すぎるスペックです。
少なくとも、インターネット閲覧やMSオフィス(Word・Excelなど)の利用においては、これほど高い性能は必要ありません。
動画作成など、クリエイティブな用途に併用する場合には、少々パフォーマンス不足になるかもしれませんが、趣味でニコニコ動画やYoutubeにアップするぐらいなら大丈夫です。
プロ用途で利用する場合には、おそらく専用のPCをお持ちだと思いますし、本記事をご覧になることはないでしょう。
DTMなどの音楽用途で使うにしても、この程度のスペックがあれば十分だと考えます。
ネックになる点があるとすれば、HDD容量が500GBしかないため、使い方によっては容量が不足することもあります。
非圧縮の音声ファイル(wavファイル)や動画をたくさん保存していればすぐにいっぱいになります。
例えば、あなたがカメラをよく利用して、様々なものを動画撮影して撮りだめているのであれば、HDD容量は増やしたほうがよいかもしれません。
グラフィックカードついて
搭載されているNVIDIA NVS 510は、どちらかといえばゲーム特化型というよりも多画面出力に特化したグラフィックカードです。
4つのディスプレイポートを有しており、それにパソコン本体の映像出力2ポートを利用して、最大6画面を構築します。
サポートするディスプレイの画面解像度は、最大で3840×2160(アナログの場合1920×1200)と、幅広い画面解像度に対応しています(※)。
※ディスプレイの物理的サイズに対して、画面解像度が大きすぎると、表示が細かくなりすぎて見難くなります。
必ずしも高解像度が良いとは限りません。
主に企業向けのマルチディスプレイ利用を想定しているために、最新のPCゲームに対する適性はありません。
多画面展開はできますが、おそらくパフォーマンス不足になることもあると思います。
その代わり、消費電力は35Wと、かなり省電力で利用可能です。
Core i7モデル(MDV-QZ7510SV5-HeXa)
それでもCore i5モデルでは不十分だと考える場合には、Core i7モデルも販売しています。
OS | Windows 8.1 or 7(※1) |
CPU | Core i7-4790(3.6GHz) |
メモリ | 16GB |
HDD/SSD | 1TB(1024GB) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
グラフィックカード | NVIDIA NVS 510 / 2GB |
※1 Windows 10への無償アップグレード対象。
購入時にWindows 10は選択できないが、購入後利用者自身がアップグレードを選択することでWindows 10を利用可能。
その際に、サポートサービスを受けることも可能。
こちらはFXなどの金融トレーディング以外にも、もう少し凝ったことをやりたいユーザー向けの構成です。
デイトレ以外に特に使い道が無いのであれば、少々オーバースペックです。
Core i5モデルとの変更点についてみてみます。
CPUがCore i5からi7になることで、基本的なクロック周波数が0.3GHz高くなり、ハイパースレッティング技術も利用可能になっています。
いずれもパソコンをより高速に動作させるために役立ちます。
またメモリも、Core i5モデルの2倍である16GBに達しています。
正直、日常利用においてメモリを16GBも利用することなど、まずありません。
筆者も16GBのメモリを積むPCを利用していますが、使い切ったことなどありません。
HDD容量も2倍の1TBあります。
やはり高画質の動画を撮り貯めるには足りないかもしれませんが、日常利用では十分です。
現在の筆者がちょうど1TB程度使っています。
繰り返しになりますが、デイトレメインでの利用であればCore i5モデルのほうが安価でオススメです。
こちらはFX以外にもあれこれやりたいユーザー向けの構成です。
カスタマイズもできるよ!
基本はCore i5モデルかCore i7モデルのいずれかを選ぶことになるのですが、そこはBTOメーカーのマウスコンピューターです。
もちろんカスタマイズによって、よりグレードを上げることも可能になっています。
購入時のカスタマイズには、パソコン関連機器の知識が求められるので、少々難しい点もあります。
良くわからなければ、サポートや出張サービスと名のつく部分以外はそのままで良いです。
そうすれば標準パッケージでの購入が可能です。
カスタマイズ可能な点のうち、パソコンの性能に直結する点は以下です。
変更箇所 | 特徴 | 効果 |
CPU | i7-4790K利用可 | クロック周波数の向上 |
CPUファン | リテールクーラー以外 | 冷却性能の向上 |
メモリ | 8GB~32GB | 処理速度の向上 |
HDD/SSD | HDD/SSD各種選択可能 | たくさんファイル保存可能 |
電源 | より高出力な電源を選択可能 | 将来のカスタマイズ時に |
CPUファンとCPUグリスについて
冷却性能が低いと、パソコンが熱くなりやすく、CPUの処理速度が落ちたり、熱による劣化の影響を受けやすいです。
ただし、通常は標準クーラーや標準グリスで十分です。
メモリについて
32GBまで増設可能ですが、普段それほど使うことはありません。
HDD/SSDについて
SSD、HDDの最大3台積みも可能です。
パソコンの起動速度にこだわりたいならSSDを、よりたくさんのファイルを保存したいならばHDDを選択します。
SSDにWindowsをインストールし、空いたHDDをデータ保存用に利用することも一般的です。
電源について
将来グラフィックカードを変更したい場合に、電源容量が足りないと、パソコンが故障する原因になります。
ただ、この手のパソコンは電源自体もあなたが交換できるようになっていますから、必要になったら電源も一緒に交換するのが良いと思います。
特に購入する構成を変更しないならば、電源は500Wで十分です。
なお、電源容量が大きくなると、必然的に電気代も高くなります。
1200W電源なんて、常時ドライヤーを使っているようなものです。
その他オプションについて
不要なら無しで構いません。
サポートや出張サービスは、あなたのパソコン修練度に併せて利用するのが良いと思います。
まとめ
FXなどのトレーディングに利用できるパソコンの一例として、マウスコンピューターマルチディスプレイ対応モデルを紹介してみました。
簡単に概要をまとめると、本機は最新のPCゲーム用途には難しいものの、パソコン本体の基本性能は高く、日常的な利用は柔軟にこなせるモデルです。
最大6画面までの映像出力に対応しているため、トレーディング時に必要な取引画面や関連相場、ニュースなどのタイムラインを表示させることが可能です。
もし、FXができますよ!といううたい文句があるパソコンが欲しいのでしたら、選択の候補にいれてよいと思います。
繰り返しになりますが、本機のように「FXができます!」といううたい文句が無くとも、ある程度の性能を持つパソコンなら、FXや株などの金融取引は可能です。
ただし、それを選んだり、マルチディスプレイ環境を構築するには、相応の知識が求められます。
その手間を省き、あなたが特にマルチディスプレイ環境構築で躓かないよう、あらかじめ準備を施したパソコンが、マウスコンピューターマルチディスプレイ対応モデルなのです。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
クリエイターPCカテゴリの、情報処理監視システムの中にて本機が紹介されています。
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