インテルのCPU「Pentium(ペンティアム)」の性能について初心者向けに解説する




パソコンを選ぶ際に難しく感じるのが、パソコンの性能を示すパラメータが非常に多く、「何をどう見れば良いのかがわからないこと」です。

そのため、適当に選んで買ってしまうと、あとあと「パソコンの動作が重い」「パソコンは不便なものだ!」とネガティブな印象を頂く結果になってしまいます。

そこで、この記事では、比較的廉価PCに搭載されていることの多い、インテル製CPU「Pentium(読み方は「ペンティアム」)」について解説。

これからパソコンを購入するなら、ぜひペンティアムマスター(笑)になりましょう

スポンサーリンク

Pentium(ペンティアム)とは

価格の安いPC向けのモデル

アメリカの半導体メーカー「インテル」が販売するCPUのうち、比較的廉価なパソコンに搭載されることの多いシリーズです。

インテル® Pentium® プロセッサー
インテル® Pentium® プロセッサーとインテル® Pentium® Gold プロセッサーは、エントリーレベルの PC およびモバイルデバイス向けの信頼性の高いクラシック・プロセッサーです。

インテルのCPUラインナップにはいくつか種類がありますので、以下の記事で解説しています。

CoreとPentiumとCeleronの違いは何か
CPUは型番や種類に価格と性能が異なります。定性的にはCore ixの数字が高いほど高性能です。PentiumやCeleron、Atomは廉価版として位置づけられています

Celeronとの違い

同時期に発売されたPentiumシリーズとCeleronシリーズを比較すると、Pentiumシリーズのほうが上位版に相当する性能を持ちます

インテルのCPU「celeron(セレロン)」の性能について初心者向けに解説する
パソコンを選ぶ際に難しく感じるのが、パソコンの性能を示すパラメータが非常に多く、「何をどう見れば良いのかがわからないこと」です。 そのため、適当に選んで買ってしまうと、あとあと「パソコンの動作が重い」「パソコンは不便なものだ!...

ただし、インテルのCPUの全シリーズの中では、安価な廉価モデルの1つであることには変わりありません。

性能は型番ごとにわずかに異なる

Pentiumには、さらに型番の異なる、いくつかの種類があります(これは時期によって異なります)。

2018年6月現在で流通しているものとして、

  • Pentium Gold G5400(デスクトップ向け)
  • Pentium Gold G5500(デスクトップ向け)
  • Pentium Gold G6500(デスクトップ向け)
  • Pentium 4415U(ノート向け)
  • Pentium 4410Y(ノート向け)
  • Processor N4200(デスクトップ向け・SoC)

などがあります。

Celeron同様、基本的には同じアルファベットならば、番号の大きいほうが後発でより優秀なCPUです。

ノート向けは末尾にUやYといった文字が付属しており、いずれも省電力なモデル(特にYは省電力)として扱われています。

正直、インテルの命名ルールは適当もいいところだと思います笑

かつてのハイスペックCPUとは異なる

歴史的に「Pentium」といえば、インテルの最高峰CPUに命名される名前でした。

特に、「Pentium 4」や「Pentium D」はシリーズ最高性能のCPU(または、発熱量の高いCPUとして)よく知られていました。

しかし、2018年現在流通するPentiumシリーズは、繰り返すように、廉価なモデルの1シリーズです。

現在、インテルの最高峰CPUとして、Core i9やXeon Processorが知られています。

Pentiumの特徴

メリット

安価なモデルである

Pentiumは安価です。

例えば、2018年6月4日現在で、デスクトップパソコン向けのCPUラインナップの価格を比較すると、

  • Core i7-8700K BOX:40,708円
  • Core i5-8400 BOX:20,110円
  • Pentium Gold G5600:10,455円
  • Celeron G4920:5,910円

ツクモネットショップ販売価格

と、より高性能なCore iシリーズに比べてかなり安いことが分かります。

パソコンをできるだけ安く購入したいとき、Celeronの搭載されたパソコンは選択候補になるかもしれません。

安いのはなぜ?

後述しますが、Pentiumシリーズが安い理由は、性能が低く抑えられているからです。

省電力である

PentiumはCeleron同様に省電力なCPUです。

CPUの電力消費はおおよそ「TDP(熱設計電力)」という数値で表されます。

TDP(そのままティーディーピーと読む)はThermal Design Powerの略だ。日本語では「熱設計時消費電力」と訳されている。CPUなど半導体の消費電力を表す指標のひとつ。ヒートシンクや冷却ファンなど、CPU冷却機構の設計時に使われる想定消費電力(発熱)をあらわしている。

モバイルPCユーザーなら常識?! TDPの最新知識
カタログにはあまり出てこないが、秋葉原のショップにある店頭チラシなどでよく見かける用語として挙げられるのが熱設計電力「TDP」だ。今回は、ノートパソコンなどを選ぶときには欠かせないこの用語について解説しよう。

例えば、2017年に発売されたPentium 4415YはTDP 6Wに抑えられています。

省電力性は、特にノートパソコンにおいて、

  • 形状の小型化(大きな冷却機能を有さないので)
  • 小型化するので、重量の軽量化
  • 省電力なので、バッテリーの持ちが良い

といった可搬性の高さに繋がります。

TDPが抑えられつつも、このモデルはハイパースレッディング(HT)機能に対応しており、HT機能を有さないCeleronシリーズよりも、処理速度の向上も図っているのが特徴です。

1 つのコアで複数のスレッドを同時に実行することにより、プロセッサーのリソースをより効率的に使用します。また、プロセッサーのスループットを高め、マルチスレッド・ソフトウェアの全体的なパフォーマンスを改善します

インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー
インテル® ハイパースレッディング・テクノロジーは 1 つのコアで複数のスレッドを同時に実行することにより、リソースをより効率的に使用し、プロセッサーのスループットを向上します。

他のモデルも、基本的にはCeleronと似ていますが、Celeronよりも若干性能が高めに設定されています。

「省電力性を重視しつつも、ある程度は性能も選んでいるのがPentium」といえそうです。

デメリット

処理能力は低い(= CPUの速さは遅い)

Celeron同様、安価で省電力性の高いCPUは、処理性能の高さとトレードオフになります。

PentiumはCeleronほど性能を絞っていないものの、インテルのメインシリーズである「Core i」に比べると、やはり劣る部分が多いです。

高い性能を求めて購入するCPUではありません。

どちらかというは、屋外で長時間利用したいとか、インターネットの閲覧程度の利用に留めるユーザー向きのCPUです。

ここまでまとめると

  • Pentiumは低機能なので安い。価格の安さだけで安易に選ばないこと
  • 省電力性に優れているので、ノートパソコンの長時間の持ち運びに向いている

Pentiumでできること・できないこと

できないこと

動画編集

Pentiumで動画編集は諦めてください

もし、Pentiumで動画編集を行いたい場合には、

  • デスクトップPCであること
  • グラフィックカードを設置していること
  • メモリやストレージ(HDDやSSD)の容量に余裕があること

を確認の上で行ってください。

少なくとも、Pentium搭載のノートパソコンでは動画編集は無理です。

PCゲーム

数年前の2Dのゲームならともかく、近年のグラフィックの綺麗なゲームは動かないと思います

ゲームも動画編集と同じで、グラフィックカードを求めるものが多く、Pentiumで無理に頑張るものではありません。

これもおそらくできない

音楽制作・イラスト作成

Pentiumは音楽制作やイラスト作成も向いていません

ただし、デスクトップ向けのPentiumの場合には、あまり凝ったことをしなければ多少は動くと思います。

一方、ノートパソコンでの音楽制作やイラスト作成には向きません。

参考までに、イラスト作成や画像編集で利用されるAdobe PhotoshopのCPU動作要件は、2GHz以上のプロセッサー(CPUのこと)とあり、ノートパソコン向けのPentiumの一部は、クロック周波数で下回ることが多いです。

  • Intel® Core 2 または AMD Athlon® 64 プロセッサー(2 GHz 以上のプロセッサー)
Photoshop の必要システム構成
macOS と Windows で Photoshop CC 2017 リリースを実行する場合の必要システム構成

型番に「Y」がつくものはクロック周波数が2.0Ghzを下回りますので、Photoshopを利用した画像編集には難ありです。

せいぜいフリーの画像編集ソフトをインストールして、撮影した写真のコントラストを調整するぐらいでしょうか。

そこそこできる

Microsoft Officeなどの利用

Microsoft Officeなど、「オフィススィート」と呼ばれるアプリケーションはそこそこ利用できます

ただ、オフィスを多重に開いて、ついでにYoutubeで動画を流しながら・・・みたいなことは苦手です。

インターネット閲覧

Microsoft EdgeやChromeを用いたインターネット閲覧はそこそこできます。

Pentium搭載PCを買うかどうか。選択のポイント

何か特別な理由が無い限り、CeleronやPentiumもよりも、Core i3かCore i5搭載モデルを購入したほうが良いと筆者は考えます。

国内家電メーカー製だと、10万円を超える出費が必要かもしれませんが、ASUSやDellといった外資メーカーのモデルならば、5万円以上を出すとCore i3~Core i5の省電力モデルを購入できます。

特にノートパソコンの場合、処理の遅いモデルを購入してしまったときに、高速化させる方法が限られます

デスクトップの場合にはCPUを丸ごと載せかえる手もありますが、ノートパソコンではCPUがボードに固定されていたり、そもそもCPUの交換を想定した作りになっていないことが多いからです。

そのため、最初に出費をけちってあとあとストレスを抱えるよりかは、最初からCore i3~Core i5を買ったほうが良い、というわけです。

PentiumはFX・株取引に向いているか

金融商品名 向き・不向き
FX・株・先物
(デイトレ)
×

(長期投資)
△~○
投資信託 △~○
その他資産運用 △~○

FXやデイトレのように、リアルタイムでの描画を伴う取引には向いていません

投資信託の取引のように、静的な画面で、時間に追われることなく取引できる金融商品なら、Pentium搭載モデルでも大丈夫です。

まとめ

  • Pentiumは低消費電力・安価で、特に可搬性のあるノートパソコンに向いているCPU
  • 動画編集や音楽制作・イラスト作成には向いていないので、パソコンでできることの可能性が低い。できれば、さらに上位のCore i3かCore i5を購入したい
  • FXや株式のデイトレードには不向き。投資信託や個人向け国債などの静的に取引できる商品を扱いたいときに

PentiumはCeleronほどではないものの、やはり性能を理解したユーザーの2台目用途に向いていると筆者は感じます。

初めてパソコンの手を出す個人が、Pentium搭載モデルを購入し、いろいろ夢を見るのには無理があります

もし、価格面でPentium搭載モデルを選ぶことになりそうな場合には、ASUSやDellなどの外資メーカーのPCもチェックしてみてください。

同じ価格でも、国内家電メーカーよりは若干性能が高い商品を購入することができますから。

コメント